間違って競り落としてしまったニザダイ。
元気に泳いでいたので、海に逃がそうか迷ったけれど、興味が勝って食べてみる事に。
磯臭いため嫌われ者の魚だけど、冬季の活魚は臭みがないとも言われる。
今はまだ水温が高い時季なので微妙だったが、おろしてみると。。。
内蔵の消化器系の回りに脂肪がベッタリ。
これは脂がのっている、旬である証拠。
身は真っ白で全体に脂が回っている、見た目はまるで最高級のマダイのようだ。
しかしやはり、一口食べてみると、磯魚に特有のクセが、予想以上に強かった。
ハギ類を思わせるおちょぼ口、食性は海藻類を好む雑食。
甲殻類を餌にする鯛にエビの香りがするなど、食性が身の香りに影響する事は知られている。
しかしこれほどダイレクトに磯臭いと、なかなか料理としての出口が見つからない。
どこか工業的、化学製品的な、舌に馴染まない香りなのだ。